未来学舎設立のきっかけとなる
『私達ごと』

01-1:世界1位は笑顔ではなく『孤独』であった日本

先進24カ国の15歳の子ども達に対して、ユニセフが行った2007年の『子どもの幸福度調査(レポートカード7:先進国における子どもの幸せ(PDF)[P68・P 69])』で、

日本は世界ワースト1位の29.8%、およそ日本の子どもの3人に1人が『孤独を感じている』という結果

となりました。

諸外国の子ども達の孤独感日本以外の全ての国々が10%前後であった中なので、実に他の国々の子ども達よりも3倍もの日本の子ども達が『孤独を感じている』ということになります。

01-2:2020年『精神的幸福度』世界ワースト2位

2020年にユニセフが行った最新の同調査(レポートカード16:先進国における子どもの幸せ(PDF)[P10〜P19])において、日本は世界の中で、

『精神的幸福度』のランクが38カ国37位というワースト2位

と低いものでした。

この調査で指標として用いられたものは、『生活満足度が高い15歳の子どもの割合』と『15〜19歳の若者の10万人当たりの自殺率』の2つです。つまり、日本はこの指標において、他国と比較して良くなかったということです。また同調査の『スキル』で使われた指標は『数学・読解力で基礎的習熟度に達している15歳の割合』と『すぐに友達ができると答えた15歳の割合』で、前者の学力面は5位と上位だったのですが、後者の社会的スキルは39位(40カ国中)となっています。

現在、様々な支援がなされているににも関わらず、引きこもりのきっかけの1つである不登校は、少子化が進む中で増加を続けています。ユニセフの調査のことを踏まえると、不登校や引きこもりの問題は、当事者やその関係者だけをその原因とするのではなく、社会にもその原因の一端はあるのではないでしょうか?

02:みんなで安心のできる場所がある

カフェでの談笑の様子『孤独』や『生きづらさ』を感じている子ども達だからこそ、『笑顔となれる場所』で、『社会に出るための準備』が必要だと思うのです。その準備ができる環境を整えること、そして継続的に子ども達の居場所を提供し続ける事が出来たならば、不登校をきっかけとした引きこもりは減るのではと考えています。私たちはそのような『笑顔となれる場所』としてのフリースクールオルタナティブスクール通信制高校サポート校、また高校卒業後に社会と繋がれないまま引きこもりとなったり、職場に馴染めず引きこもりとなった若者に対して、チャレンジの場としてのカフェを運営し始めました。

03:『通いたいのに、通えない』をなくしたい!

様々な思いで未来学舎の門をたたいた子ども達。学校長の判断にはなりますが、フリースクールに来ることで、在籍する小中学校の出席扱いとなっています。しかしながら、フリースクールへの費用負担は、不登校児童生徒の保護者。また、通うとなるとフリースクールへの費用負担は、不登校児童生徒の保護者。また、通うとなるとフリースクールまでの送迎が課題になることも少なくありません。

子どもが『通いたい!』と思っているのに、それぞれの課題が理由で、受け入れを断る・断念させるということを私達はしたくはないのです。程度はもちろんあるでしょうが、障がいがあっても同様だと考えています。しかし、私達だけで課題解決を図るのが難しいこともあります。その結果、全ての『通いたい!』に応えられず、残念ながら、子ども達を笑顔にする事ができないことが起こってしまっています。

04:不安も笑顔も全員で!

今、大人の私たちにできる事は『生きづらさ』や『孤独』を感じている子ども・若者に、みんなで安心のできる、『笑顔』となれる場所を提供し、そして社会に繋げていくことだと思っています。

未来学舎でもその役割を担うため、まずは手の届く範囲で子ども・若者に対して活動しているところですが、子ども達に十分な環境を整えること、そして継続的に子ども達の安心できる場所を提供し続ける事は容易ではありません。多くの人の大小様々な支援の手が必要となっています。誰かの不安は、みんなで一緒に考え、支え合い、それを小さくしていきたい。大きな手、小さな手、支援の大きさに関わらず多くの手によって生まれる心の笑顔は、私達大人と子ども達への大きな力になるはずです。子どもの笑顔、若者の笑顔、自分の笑顔、みんなの笑顔のために、皆さんの無理のないご支援を是非にお願いいたします。

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